「海自はやめとけきついぞ!」とよく言われる要因としては、他の陸自や空自とは違い基本的に船での業務がメインとなることが挙げられます。
もちろん陸上で勤務する海上自衛隊の方もいますが、大体の場合が船内で業務する職種に配属される確率が高いです。
この記事では元自衛官である私が海自がなぜ「やめとけ」「きつい」などと言われるのか、その理由に関して詳しくまとめています。
また、実際に海自を経験した人の体験談なども取り上げていますので、是非とも参考にしてみてください。
Contents
「海自はやめとけきついぞ!と言われる3つの理由
- 一度航海へ出ると数ヶ月間は帰ってこれない
- 海上自衛隊特有のパワハラやいじめがある
- 狭い艦内では逃げ場がなく、自殺に追い込まれた隊員も…
「海自はやめとけ」と言われる一番の理由としては、労働環境の過酷さと職場の人間関係にあります。
海上自衛隊に限らず自衛隊では今もなお古き悪しき伝統として、体育会系的な縦社会が残っています。
階級社会であり男社会である社会的背景が影響している部分もありますが、海自では特に労働環境的にみて他よりも厳しい為、より個人がストレスを受けやすいです。
一度航海へ出ると数ヶ月間は帰ってこれない
海自では一度船に乗って航海へ出てしまうと、数ヶ月間は陸へは戻りません。
艦内はかなり狭く最低限の生活環境が保証されているだけで、かなりストレスが溜まりやすいです。
陸自や空自などは基本的に陸での業務なので、平日でも気軽に外へ遊びに行くことができますが、海自はそういったことが気軽にできません。
その為、海自に勤めている方で家族を持っている方は、家族と過ごす時間さえも限られてくるでしょう。
海上自衛隊特有のパワハラやいじめがある
海自では艦内でのいじめやパワハラというものが存在しており、艦内なので逃げることもできません。
一度、いじめの対象となってしまうと陸へ戻るまでの期間は、ずっとパワハラまがいなことをされ続ける可能性もあります。
最近ではそういったことを極力なくす為の対策等も行われていますが、ただでさえ狭い艦内でいじめやパワハラが起こってしまうと精神的にはかなり追い込まれます。
狭い艦内では逃げ場がなく、自殺に追い込まれた隊員も…
自衛隊に自殺者が多いのは多くの人がご存知だと思います。
中でも海自の自殺の原因としてはいじめやパワハラといったことが引き金となり、うつ病を患い自殺に繋がるといったケースが多いです。
万が一、海上自衛隊に勤めている方でパワハラやいじめ等を受けているといった自覚がある方は、早急に信頼できる上司に相談するか早期に退職することをおすすめします。
海上自衛隊の2chでの口コミ・評判
海兵は辛いぞお
暇な時間が少ないし
覚えることや締りがきついらしいからそれと陸自よりも運動量が大きいぞww
海自にはでぶは居ないらしいからな。
(幹部以外)— 夢事【ユウジ】 (@yumegotoYUJI) March 23, 2020
海上自衛隊の訓練が一概に陸自や空自よりもきついとは言い難いですが、配属される部署や職種によってはかなりきついことが予想されます。
中でもかなりきついと言われているのは「艦隊勤務」です。
海自の主な活動の場は船となりますが、一度航海へ出てしまうと数ヶ月間は帰ってこれないためです。
国を守る仕事としては、とてもすごい仕事だと思います。
災害時などには、すぐに駆け付け、人命救助や、捜索など国民のお役に立てて誇りに思える半面、現在、世界の情勢が悪化していて、いつ出動命令等がかかるかわからない状態なのも事実です。家族としては心配です。
(海自の旦那さんを持つ奥さんの意見)
(出典:https://company-tsushin.com/report/12678)
海上自衛隊の主な役割としては日本国の海域を守ることにあります。
その他、海上火災や救難などのサポートを行うこと。
また、日本という国は四方を海に囲まれた島国であり、常に外国から食糧や資源が海上交通を通して運び込まれています。
輸入物資全体の9割が海から運び込まれている為、海上自衛隊による海洋の安全確保や国際秩序の維持は必要不可欠なのです。
有給休暇などはほぼ使えない状態です。転勤も多く、離れ離れに暮らすことも少なくありません。そんな時でも、子供の行事に合わせて休みを取るという事も厳しい状況だったりします。
夏季・冬季休暇なども、ぎりぎりにならないと、決まらなかったりするので、共働きの家庭だと、なかなか旅行にもいけないです。(以下省略)
(海自の旦那さんを持つ奥さんの意見2)
(出典:https://company-tsushin.com/report/12678)
海自に勤めている方を夫に持っている方は、家族の時間すらも限られます。
航海へ出てしまうとすぐに帰ってくることはできない為、予め休暇申請なども早期に行っておく必要がある他、申請が必ず通るかも分かりません。
基本的には航海スケジュールに合わせて割り振りが行われる為、夏季休暇や冬季休暇などの長期の休みも予定が立てづらいのが海自の現状です。
海上自衛隊になって正解か失敗か?【体験談】
船に乗ると1.33倍の手当てがつく。ヘリコプターや哨戒機のパイロット、潜水艦、船にのるとかなり給与は良い。
ただし、お金はもらえるが使えない(海の上であるため)。
上陸すると、だいたいパチンコ、風俗、飲みで無駄に金を使う人が多い。陸上勤務になるとかなり給与が下がる。
(20代前半 男性 330万円)
(出典:キャリネコニュース)
海自では船に乗ると航海手当が支給される為、陸で業務を行っている隊員よりも多く給料をもらうことができます。
ただ、口コミにもあるように使える場所や時間がないのが、海上自衛隊の大きなデメリット。
海自の中には勤務でたまったストレスを、パチンコや夜のお店等で発散される方も大変多いです。
身体の半分以上は国家のものになると思った方がよい。プライベートとは無縁の世界。入隊前の個人の自由や移動の自由は捨てる覚悟が必要。
民間で取る有給休暇や遅刻早退の概念はなく、身勝手な都合で休むことは許されない。
(20代前半 男性 350万円)
(出典:キャリネコニュース)
海上自衛隊に限らず自衛隊では基本的にどのような行動を取る場合においても、申請と許可が必要です。
基地外へ外出する際にも「外出申請・許可」が必要であり、個人の行動にはかなり制限がかけられます。
筆者的には民間企業の方がまだマシだと感じられますが、中には海自(自衛隊)の方が良いと考える方もいるでしょう。
プライベートにおいても自由が制限されることは事前に確認するべき。実家に帰省するにも行程表を提出し、上官の許可を得る必要がある。
一般社会では当たり前の個人の自由、移動の自由が制限される。生活の全てが組織に帰属すると言っても過言ではない。
(20代前半 男性 350万円)
(出典:キャリネコニュース)
海自に関わらず自衛隊では
- 副業禁止
- 労働時間に対して給料少なめ
- 嫌な上司がいてもずっと一緒(クビになることはない)
といったことが基本的です。
海自に限らず自衛隊で学んだことは自衛隊でしか活かせないスキルや知識ばかりなので、タイミングが遅れると転職自体ができない可能性も高いです。
まとめ:「海自はやめとけきついぞ!」と言われる3つの理由と2chでの評判
ここまで「海自はやめとけきついぞ!」と言われる理由や2chでの評判等に関して詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事の要点は、以下となります。
- 一度航海へ出ると数ヶ月間は帰ってこれない
- 海上自衛隊特有のパワハラやいじめがある
- 狭い艦内では逃げ場がなく、自殺に追い込まれた隊員も…
海自に限らず自衛隊という職業は長く在籍し過ぎると転職できなくなってしまうので、現時点で少しでも検討されている方は、早めに動くことをおすすめします。