自衛隊は辛い…と感じている方も現役の方には多いのではないでしょうか。
かく言う、私も元自衛官なのであなたの辛い気持ちは痛いほど分かります。
自衛隊は他の職業とは違い”特別国家公務員”としてカテゴライズされており、会社員や地方公務員と比較して生活や仕事自体が極端に異なります。
入隊当初は(昭和かよ…)と思ったくらい特殊な場所。
この記事では私が実際に自衛隊で”辛い”と感じた原体験を元に執筆しています。
現時点で自衛隊での生活が辛いと感じている方は、早期に転職することをオススメします。
自衛隊は辛い!と言われる4つの理由
- 独身者は基本的に営内生活
- 毎回外出するのに許可証が必要
- 独特な階級社会にストレスを感じやすい
- 同じ給料なのに所属部隊によって忙しさが違う
自衛隊が辛いと感じる点に関しては人それぞれだと思いますが、私自身が特に辛いと感じたのは”営内生活”。
特に部隊配属された後の営内生活は基本的に職場の先輩たちと同じタコ部屋(2〜3人)なので、かなりストレスが大きかったです。
そのほかにも自衛隊独自の規律があるので、一般会社員と比較すると民間企業のサラリーマンの方がかなり自由度は高いと言えるでしょう。
独身者は基本的に営内生活
自衛隊では基本的に集団生活となっており、基地外に住めるのは既婚者やある程度の階級が上の人たちのみ。
独身者は営内と言われる基地内に住んでいるわけですが、これがまた先輩や後輩との生活となるのでかなり辛いと感じる人が多いです。
海上自衛隊の場合は戦艦勤務となるので、更に過酷。
狭い船内で複数人と常に一緒な訳ですから、プライベートは全くありません。
外出するのにも許可証が必要
自衛隊は外出するのに毎回申請が必要です。
申請を事前に行い許可されると”外出許可証”が貰えるので、基地を出る際には警務隊に許可証と自衛官身分証を提示する義務があります。
一般の会社員で考えれば遊びに行くのに、毎回上司に申請して承諾を得ないといけない、といった感じですね。
独特な階級社会にストレスを感じやすい
一般の会社であれば役職で立場が分かれていますが、自衛隊の場合は階級社会なのでもっと分かりやすいです。
基本的には学歴に応じて階級が割り当てられるように思うかも知れませんが、実は幹部自衛官の50%は高卒以下。
また、経験も知識も浅いのにいきなり階級だけ上がってしまう人もいれば、中々3曹に昇進できずに辞めてしまう人もいるくらいです。
同じ給料なのに所属部隊によって忙しさが違う
一般人からすると自衛隊という一つの枠組みでしかあまり考えませんが、実は自衛隊という組織の中には沢山の職業・職種が存在しています。
自衛隊には“職場ガチャ”が存在しており、同じ給料なのに忙しさが倍以上違うといったことも。
幸い、私自身は職種も任地も第一希望で通ったのですが、憧れだけが先行してしまい配属された職場はかなり辛かったです。
自衛隊でよくある3つの悩み【職業病】
- 食事のスピードが早くなる
- 自衛隊にいると出会いがない
- 18で入隊すると自衛隊での常識がデフォルト化しやすい
よくYouTubeなどで起床ラッパの音楽を流すと寝ていた自衛官がびっくりして起き出し、着替え出すというドッキリが一時期流行りましたね。
起床ラッパは現役自衛官にはとても効果的なドッキリ。
もはや一種の職業病ともいえます。
自衛隊ならではとも言えるあるあるなことですが、当の本人は既に習慣化してしまっているので、極力にやらないようにして挙げてください。
食事のスピードが早くなる
自衛隊に長く滞在していると、自ずと食事のスピードが早くなるのはあるあるですよね。
中でも私が一番驚いたのは教育隊での食事。
同じ髪型の新入隊員が数百人食堂に列をなして並んでいる訳ですから、ちょっとした珍百景です。
食事は基本的にバイキング形式となっており、訓練で疲れているものですからかなりの量を取ってしまう訳です。
しかしながら、いざテーブルについて食べ始めると班長から「5分で食え」と。
もちろん5分で食べれる量ではありませんので、半分以上残して全く食べた気がしませんでした。
とは言え、人間何度も同じことが続くと慣れてくるもので、食べるのが格段に早くなるんです。
自衛隊にいると出会いがない
私の身の回りの人たちだけだったかも知れませんが、普段基地内で生活する自衛官にはあまり出会いがありません。
あまりにも出会いが無さすぎて、女性自衛官が絶世の美女のように目に写るのですから不思議なもの。
幸い、私が所属していた航空自衛隊は一般人からみても可愛い人は以外に多かったような気がします。
陸上自衛隊などはかなり女性の評判が悪いですが…。
ただ、今は自衛隊専門の婚活サイトなどもありますので、本気を出せば探せそうですけどね。
18で入隊すると自衛隊での常識がデフォルト化しやすい
私の場合は18歳で高校卒業と同時に自衛隊に入隊したため、かなり自衛隊での働き方から受ける影響が大きかったです。
自衛隊に入隊するまでは一度もアルバイトすらしたことがなく、社会経験が全くの0。
そのため、自衛隊での仕事が常識なのだなと感じてしまい、退職した後も結構自衛隊での習慣や考えを引きずっていました。
ある程度外で仕事をした経験がある方であれば、自衛隊での働き方が特殊であることが具体的に理解できると思いますが、18で入隊するとかなり影響は大きいです。
本当に自衛隊は辛いのか?他の元自の評判・口コミ
現役から連絡あって、オール外禁みたいです!
GWも不要不急外出禁止だったみたいで、、、、
ただでさえ上司や後輩と暮らしてるのに、、、辛いだろうな。
と思います!!
— はじめ@元自no.1 物販初月151万円 (@xxhajixxx) May 13, 2020
コロナの影響により自衛官は基地内から外出禁止みたいですね。
集団生活が基本となっている自衛隊ですから、基地内でコロナが流行り出すと大惨事になりかねません。
ただでさえ重要な国防をになっている機関なので、対応も厳し目。
元自衛隊員として許せないです。実際こんなクサレでも任務なら助けなきゃいけないのが辛いですね。
そして助けた後で真っ先に文句を言って来るのがコイツらなんです。— profia7344 (@profia7344) January 8, 2019
災害活動などには真っ先に自衛隊が派遣されるので、場合によっては過酷な任務もあるでしょう。
そこでせっかく助けた人から文句を言われるのは、苦痛の他ありません。
元自衛隊員ですが、毎月16,7万で「いざという時は命をかけて国民をます」と言う宣誓をするのはなかなか今の人たちには辛いかもしれないですね。あ、阪神・淡路大震災には出動しましたよ。あの地獄にね。
— 森本 淳(Jun Morimoto)@Vガールズバンドプロジェクト (@jmorimt) April 3, 2020
私も18で自衛隊に入隊した際に、教育隊ですぐに宣誓書を書かされました。
当時は全く意識してなかったですが、今思うと本当に信じられない宣誓書だったと思います。
自衛隊が辛いと感じたら転職もアリ
現役の自衛隊の方であまりにも辛いと感じているのであれば、精神に異常をきたす前にキッパリと転職しましょう。
自衛隊の生活自体は慣れてしまえば大変楽ですが、中には楽な生活に甘えてしまい根が腐ってしまう人も大勢います。
国に身分が守られているとはいえ、飼い慣らされてしまっては人生は楽しくありません。
本当の意味で人生を自分の足で歩き出すためにも、環境を変える勇気を持つことも大切なことです。