コラム

自衛隊が貧乏と言われる3つの理由と米軍との予算の違いを徹底比較!

自衛隊が貧乏と言われる3つの理由と米軍との予算の違いを徹底比較!

自衛隊が貧乏と言われるのには訳があります。それは、年収と能力、稼ぐ力と能力との相関が強いということも背景にあります。だからと言って、皆が皆そうかというとそうでないケースもあります。確率分布の正規分布の1標準偏差内の約66%に当てはまらない人もいるからですが、、、

自衛隊全体でいうと毎年国会では予算が拡張しており、かなり待遇は良いように感じますが、予算の多くは新しい軍事装備品などに使用されています。

反面、自衛隊隊員の身の回りに必要な備品などには、予算があまり回っていないのが現状。

自衛隊の軍事装備品の多くはアメリカから購入されており、ドル高の影響によりかなり高い金額で毎年多くの軍事装備品を買いまくっている訳です。

一時期オスプレイの導入にかなりの反対意見がありましたが、実際に日本は2019年に17機のオスプレイをアメリカから購入しており、総額3,600億円を支払っています。

ちなみに2019年度の防衛費の予算は、5兆2,574億円。この中には、在日米軍駐留経費(思いやり予算)等も含まれる。

この記事では元自衛官である私が、自衛隊がなぜ貧乏だと言われるのかについて詳しく解説すると共に、米軍との予算の比較などを明記しています。

少しでも自衛隊の現状に関して、ご理解頂けると幸いです。

自衛隊員が貧乏といわれる3つの理由

自衛隊が貧乏と言われる3つの理由と米軍との予算の違いを徹底比較!
  1. 幹部自衛官は引越し貧乏である
  2. 自衛隊では予算不足で制服が足りていない
  3. 自衛隊員のリスクが給料に反映されていない

自衛隊全体で見たらかなりの予算があるはずなのに、なぜ隊員目線で見た場合にこれほど貧乏に感じてしまうのか…。

それは多くの予算が新しい軍事装備品に割かれているからであり、自衛隊員たちの身の回りの備品には反映されていないから。

自衛隊全体で見たら毎年予算は多くなっているのですから、現役自衛官の方は予算がどのように使われているかを把握する事が大事になってきます。

幹部自衛官は引越し貧乏である

幹部自衛官の方は2〜3年に一度、転勤が義務付けられています。

自衛隊内では幹部自衛官には転勤がつきものとして認知されていますが、いざ当事者になるとかなり頻度で引越しを行う上に、引越し代金が毎回馬鹿になりません。

引越し代金に関しては一切自衛隊から手当はつきませんので、その都度に自腹を切って行う必要性があります。

あまりにも幹部自衛官の引越し貧乏が目立ったため、最近では自衛官の引越しに対する手当てが国会で検討されているみたいです。

自衛隊では予算不足で制服が足りていない

自衛隊では予算不足で制服が足りない、といった事が起こっているのをご存知でしょうか。

基本的に自衛隊で支給されたものは”官品”と呼ばれており、退職する際には全て返却する必要性があります。

返却された官品(制服や靴など)は再利用されており、使い回しのような感じで活用されている訳です。

また、東日本大震災の時は自衛隊の大規模派遣が行われ、制服の在庫を使い果たしてしまっています。

その上、自衛官は震災後に予算削減により給料の10%をカットされているのですから、自衛官が貧乏だと感じている人がいてもおかしくないでしょう。

自衛隊員のリスクが給料に反映されていない

自衛隊員は入隊と同時に”国のために我が身を惜しまず尽くします”等の、宣誓書を書かされます。

自身の命を惜しまず有事の際には国民の盾となって闘う覚悟を持ち、自然災害の際には一番に被災地へ赴き救助・支援活動を行っている訳です。

にも関わらず、自衛官の初任給は月収14〜16万円程度。(一般隊員の場合)

民間企業に勤めるプログラマーの初任給が平均21万円程度に対し、自衛官のリスクを考えると給料がかなり安く感じませんか?

プログラマーなどの技術職と比べると変かもしれませんが、自衛隊の場合はリスクが給料に反映されていない、といえるでしょう。

自衛隊の過酷な残業が引き起こした悲劇【それでも給料は上がらない】
自衛隊の過酷な残業が引き起こした悲劇【それでも給料は上がらない】自衛隊では残業という概念はそもそも存在しておらず、24時間勤務の超ブラック企業的な働き方がスタンダードとなっています。実際には残業代は元々給料に含まれているのですが...。...
自衛隊の平均年収は激安!他の公務員と比較しても安いその理由とは?
自衛隊の平均年収は激安!他の公務員と比較しても安いその理由とは?自衛隊の平均年収は640万円となっており、国家公務員の平均年収670万円よりも30万少ない。この記事では自衛隊の給料体系や生涯年収など、分かりやすく階級・年齢別に表記していますので、是非とも参考にしてみてください。...

自衛隊は貧乏なのか!?ネット上の意見・口コミ

自衛隊が貧乏と言われる3つの理由と米軍との予算の違いを徹底比較!

日本が近年国防費を上げている理由としては、大きく分けると2つに絞られます。

  1. 東京オリンピック開催における国内でのテロなどへの対策
  2. 近隣諸国(北朝鮮 等)における対策

20世紀に入り勢力均衡を保つために各国で核を保有するようになった訳ですが、日本の場合は非核三原則があるため抑止力としての核の保有ができません。

そのため、日本では他の軍事装備品で補い、他国を牽制しているといっても過言ではありません。

このような自衛隊の現状からネット上ではどのような意見があがっているのか、詳しくみていきましょう。

Twitter上の意見・口コミ

巷ではマスク不足だと騒がれていますが、自衛隊でも例外ではないようですね。

最前線で活動されている自衛官の方にもマスクの支給が行き届いていないのですから、私たち民間人がマスクを手に入れるのが難しいのも頷けます。

ここでいう”イージスシェア”とは新しい追撃ミサイルの事です。

今でさえかなりの軍事装備品に予算をかけているのですから、今追加で導入しようというのもちょっと難しい問題なのかもしれませんね。

正直、今回の導入の見送りはシステム的な問題あったかららしいですが、新しい武器を導入するのも簡単ではないという事でしょう。

新しい武器を扱う自衛隊員の導入教育も必要でしょうし。

私が自衛隊に滞在していた時もかなり古い小銃を扱っていましたが、今は陸上自衛隊を優先的に新しい武器に切り替わっているようです。

不景気になると自衛隊に応募者が増えるという話を聞いた事がありますが、これはあながち嘘ではありません。

実際にアメリカでは若者の失業率が多いことから、収入が安定している軍隊への入隊希望者が年々急増しているようです。

今回のコロナショックでも多くの失業者が出たため、軍隊への入隊を希望する人も多く出てくるでしょう。

2兆円は明らかに使い過ぎだと思われますが、一般人からすると規模感が違い過ぎて狙いが見えてきませんね…。

当人も言っている様に少しでも良いので、自衛隊員に予算を回すべきです。

ネット上の意見・口コミ

陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地(茨城県土浦市)は12日、食事代の給与からの天引き手続きをしないまま、駐屯地内の食堂で昼食を1年半にわたり食べ続けたとして、装備調達などを担当する関東補給処に所属する男性1等陸尉(53)を停職12カ月の懲戒処分にした。依願退職を申し出ているという。

出典:https://mainichi.jp/articles/20200613/k00/00m/040/038000c

定年退職が近い幹部自衛官が食事代の申請をしなかっただけで、懲戒処分となり依願退職されていますね。

意外に自衛隊内では申請せずに基地内で食事したりする人が多いので、この人が良い見せしめになったのではないでしょうか。

基地に帰ったら、真っ直ぐにトイレに飛び込み、脂汗とひきつるような緊張からやっと解放されたのだそうです。

ほっとしてトイレットペーパーを取ろうと手を伸ばしましたが、「あ、ここは駐屯地だった! ヤバい」と嫌な予感が彼の頭を横切りました。

この自衛隊の駐屯地にはトイレットペーパーは常備されていません。自分のロッカーの中にはマイトイレットペーパーがあります。

これほど慌てていなければそれを持参でトイレに来ましたが、今日は心身の余裕がなかったのです。

出典:https://nikkan-spa.jp/1258701/2

自衛隊の駐屯地によっては、トイレットペーパーが常備されていないところがある様ですね。

幸い、私が所属していた航空自衛隊基地ではその様なことはありませんでしたが、陸上自衛隊基地ではトイレットペーパーまで自腹とは…世も末です。

自衛隊の予算と米軍の予算を比較

自衛隊が貧乏と言われる3つの理由と米軍との予算の違いを徹底比較!

米軍と自衛隊の軍事費用を比較した場合、その差は約12倍。

国名軍事費用(億ドル)軍人数(万人)
アメリカ6,045134.7
日本47324.7

※軍事費用は2016年のデータ。軍人数は2017年のデータ。

人数の違いもありますが、かなりの予算をアメリカは軍隊にかけており、流石は世界一の軍事力を持っているといわれるだけはあります。

アメリカの軍人の数は世界的に見てもトップ3に入る多さですが、アメリカには韓国のような徴兵制度などはありません。

しかし、アメリカには若者をターゲットとした貧乏な学生に対する奨学金提供を引き換えに、卒業後の入隊を強要する”経済的徴兵制度”があります。

景気が悪くなるとすぐに失業率が上がるアメリカ経済において、貧乏な人が増えることは軍隊の人員確保に大きく好影響を与えているのでかなり卑劣な仕組み。

また、自衛隊で活用されている医療キットのレベルは、米軍の軍用犬に活用されているものと同じレベルだともいわれています。

自衛官は犬と同程度の扱いをされている、といっても過言ではありません。

自衛隊と世界の軍隊の費用・人数を比較
順位国名軍事費用(億ドル)軍人数(万人)
1アメリカ6,045134.7
2中国1,450218.3
3サウジアラビア56922.7
4イギリス52515.2
5インド511139.5
6日本47324.7
7フランス47220.3
8ロシア46683.1
9ドイツ38317.7
10韓国33863.0

※軍事費用は2016年のデータ。軍人数は2017年のデータ。

自衛隊員の貧乏待遇は今後も続く可能性大!

自衛隊が貧乏と言われる3つの理由と米軍との予算の違いを徹底比較!

自衛隊全体で見れば予算は年々上がっていますが、多くの割合は軍事装備品に当てられており、自衛隊員には還元されていません。

今の待遇をどう感じるかは人それぞれだと思いますが、大半の方が自衛隊員は貧乏だと感じているのが現状です。

その理由としては、主に3つあげられました。

自衛隊員が貧乏といわれる3つの理由
  1. 幹部自衛官は引越し貧乏である
  2. 自衛隊では予算不足で制服が足りていない
  3. 自衛隊員のリスクが給料に反映されていない

それぞれに改善策が必要であり、中には既に対策が打たれようとされているものもありますが、まだまだ実現には時間がかかりそうです。

自衛隊から転職する方法やそのリスクと実際の体験談に関して徹底解説
自衛隊から転職する方法やそのリスクと実際の体験談に関して徹底解説元自衛官が自衛隊から転職する方法を、自身の実体験をもとに詳しく開設しています。自衛官が退職する際の主な理由に関してもご紹介しているので、現時点で少しでも転職を検討されている方は参考にしてみてください。...